ていたらくを叱咤する。

2025/02/17

子どもの頃からメディアを頼りにしていた。夕方のアニメや週末のドリフ番組に笑い転げ、クイズ番組の出場者と競って回答し、満点だと母に褒められた。黒ぶち眼鏡で有名な映画解説者の紹介で始まる西部劇では、少年が主人公のアラン・ラッドを「帰ってきて」と大きな声で呼び戻す姿にジーンとなり、ラジオの深夜番組でハガキを読まれると有頂天になった。知識を学び、心の豊かさを育んでくれたのはメディアだった。それがいつしか将来の夢となり、進路をメディアの本拠が集積する都会に求め、エディターを志したものだった。

ていたらく。本来は「人の様子・ありさまを意味する表現」だけで、ネガティブな意味合いの無かった言葉です。しかし今は、救いようのない見苦しい状態を非難する意味を込めて使われることが多くなっています。他でもない、最近のメディアの状況のことです。

近頃こちらに伝わってくる、あるいは直接目にするミスの数々。些細なものでは誤植や間違った言葉遣い。検証不足の愚かな脚本。耳を疑う不祥事の連鎖。子どもの頃から追いかけてきた、虹色に輝いていたはずの夢の末路です。嗚呼、メディアが輝いていた頃になんとか戻ってほしい。

シェーン、カムバック!! では、また。